【代表理事・上田理香】一般社団法人SHIPひきこもりと共生社会を考えるネットワーク設立の思い

【代表理事・上田理香】一般社団法人SHIPひきこもりと共生社会を考えるネットワーク設立の思い

SHIP!のサイトをたずねてくださってありがとうございます。

生きづらさを抱えながら50年余り、私自身、ようやく出せた「声」を持つひとりです。

幼少期の登園しぶり、苦登校といじめ後遺症、就職氷河期世代での困難。
縦社会での性差別。派遣労働の契約打ち切りも、本人不在のまま決まります。

転職は24回を数えました。

20代のおよそ10年間、母と子で断続的なひきこもり状態を経験しました。
両親と対立しない距離を取るため、会話はほとんどありませんでしたが、
無言の中にあっても、「何も話さなくていい、生きてさえいてくれればいい」
という空気は、生き続ける力につながりました。

ひきこもり支援では、「いつまでたっても本人に会えない」
「本人も家族も心を閉ざしている」と言われます。

その声は、なかなか知られていません。
知らないことで不安や偏見を増してしまう現状があります。

全国のひきこもり家族会や居場所を通じて、ご本人やご家族とかかわるなかで、
そこでなら出せる「声」や「表現」とたくさん出会ってきました。

背景もひとりひとり違います。
そして、そうならざるをえない理由があります。

自己責任の考えや社会常識、先入観をいったん置いて、想像し合える、耳を傾け合える場が増えてほしい、創っていきたいと思います。

季刊「SHIP!」での社会発信や表現の場、
立場を超えて耳を傾け合う対話交流の場、
当事者視点から互いに学び合える実践の場、

かかわる皆さんと一緒に、生きやすい社会とは何かを問いかけながら、考えて続けていきたいとおもいます。

一般社団法人SHIPひきこもりと共生社会を考えるネットワーク代表理事
季刊「SHIP!」発行人
上田 理香

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