季刊「SHIP!」第2号が完成しました

季刊「SHIP!」第2号
7月30日発刊

【特集】「生きづらさ」を生み出す正体


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🔵創刊号 特集「既成概念を打ち破る」 4 月 1 日創刊


🔵第 2 号 特集「不登校と戦争~生きづらさを生み出す正体とは?」 7 月 30 日発行


🔵第 3 号 特集「学校問題とひきこもり」 10 月 30 日発行


🔵第 4 号 特集「孤立せずに生きていく 8050 問題とひきこもり」  1 月 30 日発行


【目次】

《第2号・特集テーマ》

「生きづらさ」を生み出す正体

【巻頭言】「生きづらさ」を生み出す正体とは?

《特集インタビュー》

中国残留日本人3世『ポケモン GO』開発者
野村達雄さんに聞く 前編

世界で10億ダウンロードを超えるスマホゲーム『ポケモン GO』開発者として知られる野村達雄さんは、中国の寒村で生まれ、9歳の時に家族と日本へ移住した。日本で教育を受け、Googleや米ナイアンティック社勤務を経て、現在はシンガポールで暮らす。そんな野村さんの父方の祖母が中国残留日本人で、祖母の過酷で壮絶な体験というルーツがある。前編では家族間で語り継がれた話、野村さんから見た戦争の断片、日本の生きづらさなどについて伺った。後編は次号でお届けする。
【取材:村田くみ、老川素子、石井英資、せいこ、上田理香/文・撮影:老川素子/構成:石井英資】

《特集インタビュー》

大阪大学大学院 北村教授に聞く
その「生きづらさ」は、あなたのせいじゃない
戦争と家族の記憶を掘り下げる

出口の見えない息苦しさ、家族との間の埋まらない溝、自分でも理由のわからない深い苦しみ。そうした問題の根源は、必ずしも自分自身や、すぐ目の前の親子関係だけにあるのではないのかもしれない。文化人類学者の北村毅さんは、自身の体験を通して、遠い過去の戦争が、数世代にわたって家族の中に「暴力」という形で影響し続ける現実を明らかにしてきた。父から暴力を受けてきた自身の体験の根源を、社会と歴史の中に深く位置づけ、その意味を問い直してきた北村さん。その道のりは、今、家族との関係に悩み、ひきこもる人たちへ、「あなたの苦しみは、決してあなた一人のせいではない」と訴える。
【聞き手:村田くみ、日花睦子】

《特集インタビュー》

二松学舎大・荒井裕樹教授に聞く
“お国の役”に
立たなかった人たちを
取り巻く生きづらさの正体

戦時中の障害者たちは「お国の役に立たない」ことから「米食い虫」などとものすごく迫害を受けた。が、彼らはこれ以上迫害されないように、世間の空気を必死に感じ取り、自発的に戦争を賛美していったという。個人の意思が尊重されるよりも、国や社会への貢献度で個人が値踏みをされる状況。しかし、80年経った今もこの構図は変わっていないという。昔と今、ハンセン病患者をはじめ障害者の声を伝え続ける荒井裕樹教授に、マイノリティーの人たちの置かれた立場、取り巻く環境を聞いた。
【聞き手:編集部】

《連載第1回》

西鉄バスジャック事件から25年
事件は許せないけど、少年も社会が追い詰めた“被害者”だった
西鉄バスジャック事件被害者の山口由美子さんと不登校だった娘の裕子さんの葛藤

2000年5月、17歳の少年による「西鉄バスジャック事件」が起きた。重傷を負いながらも生還した被害者の1人である山口由美子さんは、事件を起こした少年を責めるのではなく、少年を追い詰めた社会に目を向けてきた。山口さんは事件後、「居場所」や「親の会」を立ち上げ、20年以上にわたって運営を続けてきた。昨年出版された『再生 西鉄バスジャック事件からの編み直しの物語』(岩波書店)には、その背景と思いがつづられている。なぜ、被害者でありながら「加害者の側」に寄り添うという視点にたどり着けたのかーーー。今回の取材では、少年と同じ不登校経験者である娘の裕子(ひろこ)さんにも話を聞くことができた。
【文:松永和歌/構成:上田理香/取材:松永和歌、上田理香、池上正樹】

《インタビュー》

親亡き後、明日からの住まいをどうするか?

「受け皿がなくても、個々に適した支援を考えることが行政の義務」
住居サポートのエキスパート、神奈川県中井町議・加藤久美さんに聞く
【文:池上正樹/取材:池上正樹、上田理香、本多寿行/構成:本多寿行、石井英資】

《当事者手記》

私が受けたいじめ後遺症
14歳で人生が奪われた学校

私は14歳から26歳の時に、中学校に行けなくなったのをきっかけに「不登校・ひきこもり」になった当事者経験を持っている。直接の原因は、とても分かりにくい「いじめ被害」だった。
【文:とし】

《レポート》

文科省の「不登校調査」分析

「不登校」の増加が止まらない。文部科学省の調査によると、小中学校で年間30日以上の欠席をした児童生徒は約34万6千人。増加は11年連続で、30万人を超えたのは調査を始めて以来初のことだった。少子化が続いているにも関わらず、「不登校」の数が増え続けているのは異常事態だ。千人あたりの「不登校児童生徒」は37.2人で、これは10年前(2013年度)の調査の12.1人と比べ、約3倍の高さとなっている。
【文:喜久井伸哉】

《インタビュー》

働き方を見直した2人の母と専門家に聞く「親の心構え」
不登校に揺れるすべての親へー「不安に惑わされないで」

35万人を超える不登校の子どもたち。その影響を受け、約4人に1人の保護者が離職や休職を経験しているという報道もある。今回は、迷いながらも働き方を見直した2人の母親の声を紹介する。そして、自身も不登校を経験した子の親であり、家計の専門家でもあるFP(ファイナンシャルプランナー)の畠中雅子さんに話を聞いた。
【取材:松永和歌、カサンド蘭子、上田理香、瀧本裕喜/文:松永和歌/構成:滝本裕喜】

《インタビュー》

「発達障害のある人たちが生きやすい社会を願って」
息子の遺志を継いで居場所を創設「Book Cafe Co-Necco」
上口美弥子さんインタビュー

名古屋市で発達障害のある方や生きづらさを抱えた方のための居場所「Book Cafe Co-Necco」を運営する上口美弥子さん。長男は発達障害で苦しみ21歳の若さで命を絶った。息子の遺志を継ぎ、多くの人が集う空間を作り上げてきた上口さん。その原動力と思いについてお話をうかがった。
【取材:マイメロアット、上田理香/撮影:マイメロアット】

《当事者インタビュー》

宮本亞門さんのワークショップに参加した当事者へのインタビュー
ひきこもった経験が今の自分をつくっている

2025年1月某日、ひきこもり経験者である演出家・宮本亞門氏がファシリテートするワークショップが開催された。ひきこもり経験者やその家族、支援者らが参加し、数人の「ひきこもりに関する実体験」を脚本化し、参加者同士で「朗読劇」として演じたりした。作品はどれもみな、ひきこもっている本人と家族の日常を切り取ったものだったが、穏やかな会話から激しいけんかまで多種多様だ。それぞれのエピソードの裏にある思いや葛藤、ワークショップに参加した感想などについて、自身の体験が朗読劇となった、ひろきさん、もとさん、あきひろさんにお話を伺った。
【文:舟尾徳子/構成:瀧本裕喜/写真:舟尾徳子、瀧本裕喜】

《SHIP!×ART》

作品タイトル「戦国!登校拒否」「戦争と登校拒否」 byこつめたろん





《座談会》

「仕事人間」だった昭和の父親たちが本音を語る
いま地域で活動していく思いとは?
ひきこもり家族会・父親座談会

外で働くのは父親、家庭を守るのは母親。昭和の高度経済成長時代を経てきた父親たちは、子育てを母親に任せ、仕事一筋に生きてきた。経済優先の縦社会の価値観から脱却し、地域共生の輪を広げる父親たちに、いったいどのような変化があったのか? KHJ全国ひきこもり家族会連合会で、長年活動している昭和の父親たちが、いま本音を語った。
【聞き手:KHJ広報アドバイザー『SHIP!』発行人・池上正樹、上田理香/構成:上田理香/撮影:石井英資】

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