季刊「SHIP!」第4号 特集「いじめ後遺症と大人のひきこもり」

季刊「SHIP!」第4号
1月30日発刊

【特集】いじめ後遺症と大人のひきこもり


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【目次】

《第4号・特集テーマ》

いじめ後遺症と大人のひきこもり

【巻頭言】いじめられても、人生の主導権は自分にある SHIP!発行人 上田理香

《特集インタビュー》

精神科医・斎藤環さんに聞く
長期ひきこもりへと追い込む、いじめ後遺症のつらさとは

被害者の心に大きな傷を残す「いじめ」。最初の対応やその後の過程によっては、いじめによる傷が認識されないまま長期化してしまうことがある。中高年でのひきこもりに苦しむ人々は、もしかしたら思春期に受けたいじめの傷から回復できずにいるのかもしれない。「いじめ後遺症」とも呼ばれるその症状やケアについて、精神科医の斎藤環さんに話を聞いた。
【取材・撮影:ひきこ・F・もりお/上田理香/時綾佳 文:ひきこ・F・もりお 構成:時綾佳】

《当事者インタビュー》

いじめの傷跡を背負いながら生きる、二人の当事者発信
Webメディア『いじめ後遺症ドットコム』 イナさん
書籍『いじめからの逃げ方』 瀬尾りおさん

いじめは、その時の被害から離れても、消えない「いじめ後遺症」を残す。数十年後も、精神疾患や自殺の高いリスクが続き、長期ひきこもり状態になったり、希望する進路に挑戦できなくなったりするなど、被害者の人生が大きく暗転する。その中で「いじめ後遺症の当事者」として発信を行っている、Webメディア『いじめ後遺症ドットコム』のイナさんと、書籍『いじめからの逃げ方』著者の瀬尾りおさんにお話を伺った。
【取材・文:本多寿行 撮影・構成:舟尾徳子】

《特集インタビュー》

「香澄は、いじめを止めてほしかっただけ」
娘を守れなかった親の闘い方と謝れない社会
小森美登里さんが抱える27年間の葛藤

15歳で命を絶った小森香澄さん。小学校3年生のときに残した詩「窓の外には」は、今も歌い継がれている。香澄さんの母・小森美登里さんは、娘の死をきっかけに「いじめは被害者の問題ではなく、大人と社会の問題だ」と気づき、全国で語り続けてきた。なぜ声は届かなかったのか。謝ること、向き合うことを避け続けた大人たちの責任と、いじめを止めるために本当に必要なことを問い直す。 
【取材:池上正樹/上田理香 執筆:池上正樹】

《教育行政・学校問題》

「競争」と「管理」で心に傷を負う犠牲者たち
広木克行教授が警鐘! 災害級の不登校が生む日本の教育行政

教育行政学と臨床教育学の専門家である広木克行教授は、約40年不登校問題に取り組み、延べ2000回を超える講演を行い、数千人の不登校当事者とその親たちの話を聴いてきた。そうした全国各地での丹念な情報収集に基づき、不登校問題の最大の背景にある「競争と管理」という教育の構造と子どもたちとの「ミスマッチ」について、教育学研究者の立場から問題点を率直に指摘した。
【取材:老川素子/瀧本裕喜/上田理香 文:老川素子 構成・撮影:瀧本裕喜】

《教育・学校問題》

「分ける」は「排除」 特別支援教育が抱える構造の闇とは
東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センター
小国喜弘教授に聞く

2022年、日本政府は国際連合(国連)の障害者権利委員会から強い勧告を受けた。「日本の特別支援学校は分離教育に当たる。制度を改め、共に学ぶ方向へ転換するように⸺「その後、日本はどんな状況にあるのだろうか。なぜ日本では、障がいのある子どもたちを別室や別校舎に「分ける」教育が続いているのか。小国喜弘教授への取材から見えてきたのは、「分離」を前提とする制度の構造、その影で失われてきた子どもの権利、そして学力偏重主義が生み出す「排除」のメカニズムだった。
【取材:村田くみ/老川素子/松永和歌 文・撮影:老川素子  構成・撮影:松永和歌】

《家族インタビュー》

違いを理解し、共に学べたら
――子育て中の母が語る、インクルーシブ教育

インクルーシブ教育について保護者はどう感じているのか。ある母親が神奈川県の中学校で通級指導教室を見学した時のこと。校庭の端に建つ別棟の校舎は裏門からしか入れず、普通級とはフェンスで区切られていることに違和感を覚えたという。インクルーシブ教育には地域差もあるが、東京大学バリアフリー教育開発研究センターと連携する大阪府吹田市の様子はどうか。発達障害の一つ、自閉スペクトラム症のある息子(5歳)をもつ3児の母・ゆかりさん(仮名)に聞いた。
【文:松永和歌 構成:時綾佳 取材:松永和歌/時綾佳/老川素子】

《インタビュー》

生きづらさの理由は「感覚過敏」だった
――当事者として「五感にやさしい社会」をめざす
感覚過敏研究所・所長 加藤路瑛さんに聞く

「感覚過敏」「感覚鈍麻」は、五感が人よりも敏感、または鈍感で、日常生活上つらく感じたり、支障をきたしたりするものだ。目に見えず人と比べにくいものであるゆえに、気づかれにくく理解してもらうのは難しい。実際にどんなつらさがあるのか、本人や周囲ができることは何か。当事者であり、感覚過敏・鈍麻についての啓発や、困りごとを解消するための研究・開発などに取り組む「感覚過敏研究所」所長の加藤路瑛さんに話を聞いた。
【取材:時綾佳/老川素子/石井英資 文:時綾佳 構成:老川素子】

《インタビュー》

人間って、希望のほうを向いて生きているのだなと感じる
漫画家 水谷緑さんに聞く

「人はなぜ、心を病むんだろう」。漫画家・水谷緑さんのコミックエッセイ『精神科ナースになったわけ』(イースト・プレス)の帯に書かれたキャッチフレーズだ。水谷さんは、その問いへの答えを探すかのように、その後も精神科医療やメンタルヘルスに関わる数々の話題作を発表していく。水谷さんの作品の特徴は、丁寧な取材を通した「見えにくい心の動き」や「現場のリアル」が描かれていることだ。どんな状況を描く際にも変わらないのは、水谷さんが、困難に直面する当事者たちに、適度な距離を保ちながら寄り添っているその姿勢だ。本誌は精神科やメンタルヘルスを扱った作品を通して、水谷さんの創作の原点にあるものや、作品に込めた思いを聞いた。
【取材:菊野静子/瀧本裕喜/相楽暁/上田理香/池上正樹 構成:津田貴美子/菊野静子/瀧本裕喜/池上正樹】

《復刊記念・特別取材》

ひきこもり支援、お断り。
故・芹沢俊介氏の名著 『引きこもるという情熱』復刊
芹沢俊介氏のご家族や親交のあった精神科医の高岡健氏に聞く

2026年2月、故・芹沢俊介氏の名著『引きこもるという情熱』が復刊される。本書は2002年に出版された書き下ろしで、実に24年ぶりの復刊である。出版当時は現在に比べ、「ひきこもり」に対する激しいバッシングが起きていた。「ひきこもりは病気」「殴ってでも外に連れ出せ」と言わんばかりの否定的なまなざしが強かった時代に、芹沢氏はひきこもる本人を全面肯定する画期的な主張をおこなっている。昨年は厚生労働省が『ひきこもり支援ハンドブック』を発表し、新たな支援を模索する動きが活性化した。過去の議論を知り、理解を深めていく上で、本書は今こそ読み直される価値がある。今回は本書の魅力を紹介するため、芹沢俊介氏のご家族や、親交のあった精神科医の高岡健氏に話を聞いた。
【取材・構成:喜久井伸哉】

《講演会・シンポジウム》

第19回KHJ全国大会in大阪
共創~「自律」地域で生き抜く~

2025年11月30日、大阪経済大学で、KHJ全国ひきこもり家族会連合会の実践交流研修会が行われ、全国から約250名が集まった。大会のキーワードは”自律”。本人やその家族が、自らの意思により、自身がが目指す生き方や社会との関わり方等を決めていくことができるようになること」。〝自律〞を目指すためにひきこもり支援のあり方とはどうあるべきなのか⸺ 。厚生労働省社会・援護局地域福祉課の行政説明、豊中市社会福祉協議会・コミュニティソーシャルワーカー勝部麗子さんの基調講演、さらに6つのテーマに分かれて課題別会議が1日かけて行われた。本誌では、勝部さんの講演、課題別会議「制度の狭間・8050・兄弟姉妹」「本人・家族の生の声」の3つを取り上げたい。

《連載》

連載第4回 8050問題の最前線 山根俊恵さん 精神看護の実践から 
ピンチはチャンス 誰もが今からできるヒント 親きょうだいそれぞれが辿った道

「親亡き後、ひこもったまま本人は生きていけるのか」。8050問題の不安は尽きない。親の介護、きょうだい関係、近所づきあい、お金のこと。「家庭のあるきょうだいに迷惑はかけられない」。そう思う親に対して、「親だけで抱えないで、支援者とつながってほしい。親が元気なうちに、きょうだいにも必要なことは説明しておいてほしい」というきょうだいの思いもある。親がいまから準備しておけること、家族の関係づくりで大切にしたいことは何なのか。8050問題のこれまでとこれからを親、きょうだい、それぞれの視点から考えた。
【取材・構成:上田理香(SHIP!発行人KHJ広報アドバイザー)】

《家族手記》

「俺は料理や洗濯などして働いているんだよ」
30年ひきこもる息子から、父親が学んだこと
KHJ全国ひきこもり家族会連合会 北海道「はまなす」会長 岩崎澄夫さん

【文:津田貴美子 構成:池上正樹】

《当事者手記》

立ち直る力:父の死から14年
歩行困難を乗り越える58歳の再起

【文:吉川 修司】

《当事者手記》

私のひきこもりの「原因」は何だったか
生きづらさは〈100本の糸〉
喜久井伸哉





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